Vol.116 【要約】高橋祐貴著|追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く

Vol.116 【要約】高橋祐貴著|追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く 知っておきたい社会の話

※この記事にはプロモーションが含まれています。

こんにちは!今回は第116回目になります!

今回は、高橋祐貴さん著「追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く」という本について書きたいと思います。

みなさん、こちらの「追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く」という本、ご存知でしょうか?

こちらの本の内容は、”税金の無駄遣い”について。

著者の高橋祐貴さんは、毎日新聞の記者で、本書では、約3年間の取材を元に、税金の無駄な使われ方の現状を書き記しています。

文庫本ですが、内容はちょっと細かいので、今回の記事では、本の内容を簡潔に書いていきたいと思います。

ぜひ、最後までご覧ください。

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追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く|官僚も黙認する中抜き

追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く|官僚も黙認する中抜き

まず最初に、中抜きについて。

みなさん、”持続化給付金”という言葉を聞いたことありませんか?

これは、コロナ渦において、苦境に陥った飲食店や中小企業などに、最大200万円を支援する支援金です。

こちらの持続化給付金は、769億円の税金が投入されていますが、非常に疑問が残る運用方法でした。

この持続化給付金は、もちろん直接国から受給者に渡っているわけではありません。

間を通しているわけです。

そして、この中間マージンのようなものが、中抜きと言われるものです。

持続化給付金では、一般社団法人「サービス推進協議会(サ推協)」が、まず最初に間に入っていました。

こちらの一般社団法人「サービス推進協議会(サ推協)」は、電通やパソナといった大手企業で形成された組織です。

そして、このサ推協から、電通へ再委託し、さらにそこから、電通子会社に再委託し、また更にそこから再委託といった形を繰り返していたようです。

つまり、当初の国から委託された大きなお金が、中間マージンを繰り返し取られることで、どんどん小さくなっていったようですね。

持続化給付金は、一応一般入札の形が取られ、サ推協に決まったようですが、出来レースだったようです。

電通に残ったのは、計104億円。

この中から、人件費や広告費が使われたようですが、あまりにも、、、といった状況ですね。

そもそも、サ推協は、国から受け取った持続化給付金を、電通に97%委託したようです。

それなら国から直接電通に依頼すればいいじゃん、という話ですね。

もちろん、サ推協には中間マージン(中抜き)が発生している状況です。

ちなみに、制度として、一般社団法人は第一次支払い先(今回は電通)だけの明細を証明するだけでOKの仕組みになっているようです。

なので、一般社団法人を隠れ蓑として使うケースが頻繁に行われているようです。

悲しいけれど、僕らから徴収された税金は、こんな形で運用されているケースがあるようです。

追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く|ブラックボックスの五輪予算

追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く|ブラックボックスの五輪予算

続きまして、五輪予算。

最近、何かと話題になっていましたよね。

オリンピックは、スポーツを通じて勇気や希望を与えてくれる素晴らしい祭典です。

でも、その裏側には、凄まじいお金が動いているのは、一般市民の僕でも容易に想像できます。

今回のオリンピックでは、費用が当初の想定よりも、随分とかかってしまったなどと報道されていました。

コロナ渦において、無観客試合や1年間延長した分の影響は計り知れません。

でも、著者が調べている中で、もうちょっと何とかならなかったの?といった事態がいくつかあったようです。

その象徴が、人件費単価。

改めて人件費単価とは、労働者一人当たりにどの程度お金がかかるかを示し、予算を積算するための根拠を示すものです。

諸々経費がかかるため、実際に支払われる日当とは、違います。

東京オリンピックパラリンピック組織委員会は、大手広告代理店などに会場運営を委託したようです。

そこの人件費単価は、一人当たり日給最高35万円と破格の額で結ばれていたようです。

月給ではなくて、日給です。

こうした費用が積み重なって、多額の予算が必要になったことは、正直否めないですね。

華やかな舞台の裏側で、多額の税金が消えてしまいました。

追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く|バラまかれたコロナ支援金の行方

追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く|バラまかれたコロナ支援金の行方

コロナ渦において、先ほど、持続化給付金に触れましたが、それ以外にも、非常に多くの税金が使われていたようです。

みなさん、「ゼロゼロ融資」という言葉を聞いたことがございますか?

恥ずかしながら、僕はあまり聞きなじみがなかったのですが、、、

簡単に言うと、無利子・無担保での融資です。

通常、利子がなければ銀行は儲かりませんし、担保がなければリスキーなので、融資をためらいます。

でも、今回、コロナ渦において、支援が必要な人がたくさんいました。

そこで、政府は、「ゼロゼロ融資」を実行して、銀行から多くの人に資金を行き渡らせました。

いい話ですね。

でも、銀行はなぜ融資できたのでしょうか?

それは、政府が利子と担保を負担してくれたからなんですね。

もちろん税金を活用して。

ここで、銀行目線に立ってみましょう。

銀行から融資を行う際、貸し倒れになって貸した金を回収できないのは避けたい事態です。

でも、今回は政府が保証してくれる。

そして、利子はついてくる。

どうでしょう?

これほど低リスクで美味しい話はないですね。

ある金融機関では、積極的にゼロゼロ融資をオススメしていたという話を筆者は聞いたようです。

また、本当は借りる必要のない人まで、ゼロゼロ融資を受けていた話もあったようです。

この資金を株や国債などの投資に回せば、儲かりますからね。

最後に

追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く|バラまかれたコロナ支援金の行方

今回は、「追跡 税金のゆくえ ブラックボックスを暴く」について、書いてみました。

他にも、コロナのワクチン接種のことであったり、消防団員のことであったり。

適正とは言い難い税金の使い方があるようです。

税金に関しては、僕らの生活と密着しています。

税金が上がれば生活は苦しくなるし、より良い使われ方をしたら生活を豊かにしてくれます。

今回本を読んで、本当に勉強になりました。

それと同時に、「取材では大変な思いをしただろうな、、、」と、本当に頭が下がる思いで一杯になりました。

こうして、社会の闇に切り込んでくれる人がいるおかげで、実態を知ることができます。

まだこちらの本を読んでいない方がいらっしゃいましたら、ぜひ読んでみてください。

また、以下の記事では、社会問題の一つである少年犯罪について、記事を書いています。

こちらもあわせてご覧ください。

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