こんにちは!今回は第137回目になります!
今回は、「かがみの孤城」という小説について。
みなさん、『かがみの孤城』という小説、ご存知でしょうか?
著者は、辻村深月さん。
こちらの『かがみの孤城』は、2018年本屋大賞受賞の大ヒット小説です。
2022年には、アニメ映画化もされています。
今回は、こちらの本について、あらすじと感想・レビューを書いていこうと思います。
ネタバレも含みますので、ご注意ください。
それでは、ぜひ最後までご覧ください。
かがみの孤城|あらすじ
主人公は、中学一年生の安西こころ。
クラスの中心人物である女子にターゲットとされ、不登校になっていました。
5月のある日、こころは、自宅にある鏡に吸い込まれ、不思議な世界に入り込みます。
この世界には、こころを含めて7人の子供たち。
と、案内役の“オオカミ様”(オオカミの仮面を被った小さな女の子)。
オオカミ様からは、こう指示されます。
この世界には、“どんな願いも叶う「願いの部屋」がある”。
その部屋に入るための鍵を3月30日までに探せ。
こころの願いは、「クラスの中心人物が、この世界からいなくなること」
約1年間、こころは、他の6人の子供たちと、その鍵を探すとともに、交流を深めていきます。
この子供たちは、どこから来たのか?
鍵は見つかるのか?
物語終盤での怒涛の展開は、本当に鮮やか!
一つ一つの伏線のピースが、ガチャという音を立てて、組み合わさっていきます。
鳥肌が立ちまくりの、超感動ミステリー作品です。
かがみの孤城|作者が伝えたかったこと
『かがみの孤城』を調べてみると、作者のインタビュー記事が載っていました。
ここで、作者はこのようなことをおっしゃっています。
「若い読者に対しては、実は大人って昔は子どもだったんだよと伝えたい。大人の読者に対しては、中学生の話だから自分には関係ないと思うかもしれませんが、これはかつてのあなたの話でもあるんです、と伝えたいですね。城はないかもしれないけれど、こんな不思議な力はあるかもしれない。そう信じられるようになってもらえたら」
僕は、今31歳。大人の立場から、読みました。
振り返ると、学生時代って、本当に世界が狭かった。
学校と家しか、基本的に居場所がないんです。
学生時代の苦い思い出なんかも思い出しましたね。
それと、今、親の立場にいます。
現在、長女が4歳、次女が3歳で、まだまだ先のことであるけど、これから学校での人間関係で悩むことがあったりすると思います。
作中、こころの母親は、こころの不登校に対して、戸惑い、苛立ち、上手に向き合えないような仕草も見せます。
でも、心配していることは分かる。
もし、子供が不登校になったら、僕は、子供に対して、うまく向き合えるだろうか、と読みながら思ったりもしました。
かがみの孤城|感想・レビュー
※ここから、ネタバレ含む記事になります。読んでいない方は、ここは飛ばしてください。
インタビュー記事の中で、作者は、この城にやってきた七人の隠された共通点や、城自体の秘密については決めずに書き始めたといいます。
これには、非常に驚きました。
何度も書いてきましたが、伏線回収が本当に見事だからです。
特に、パラレルワールドだと思っていた7人の世界が、そうではなくて時代が違かったこと。
喜多嶋先生が、未来のアキであったこと。
そして、最初の文章。すでに仲良しな転入生がやってくる夢の話が、最後にピッタリ収まること。
正直、こんなに伏線回収が見事な小説は、あるのでしょうか?(いや、ない)
怒涛の物語終盤、僕の鳥肌は立ちっぱなしでした。
もう一度、読み返したくなる小説ですね。
最後に
『かがみの孤城』は、さすが本屋大賞受賞作品。
そして、本の帯には、「問答無用の著者最高傑作」と書かれていましたが、もちろん納得。
凄まじい作品です。
単純にストーリーが面白いし、メッセージ性もあって、とても楽しめました。
ちなみに、映画化された『かがみの孤城』は、UーNEXTで見れるようです
無料で31日間トライアルできますので、もし、よろしければ、登録して見てください。
また、2018年本屋大賞は『かがみの孤城』ですが、翌年、2019年本屋大賞は、瀬尾まいこさん著の『そして、バトンは渡された』です。
以下の記事では、『そして、バトンは渡された』についてレビュー記事を記載しています。
ぜひあわせて読んでみてください。
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