Vol.140 【要約】冒険の書/AI時代のアンラーニング|今の教育はAI時代を乗り切れるか?

冒険の書 AI時代のアンラーニング 知っておきたい社会の話

※この記事にはプロモーションが含まれています。

こんにちは!今回は第140回目になります!

今回は、孫泰蔵さん著「冒険の書/AI時代のアンラーニング」という本について書きたいと思います。

みなさん、こちらの「冒険の書/AI時代のアンラーニング」という本、ご存知でしょうか?

こちらの本の内容は、”今の学校教育の在り方”について、書かれています。

変わる世界の中で、変わらない学校教育。

ChatGPTなどのAIが出てきた中で、今の教育は果たして一体どうなのだろうか?

そういった疑問に答える本になります。

今回の記事では、こちらの本を読んだ上で、テレ東Bizでの著者の動画を視聴し、内容を深掘りした上で、本書の要約記事を書いています。

本読んだけども、よく分からなかった人でも、分かりやすく書いたつもりです。

ぜひ、最後までご覧ください。

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著者 孫泰蔵さんについて|冒険の書/AI時代のアンラーニング

著者 孫泰蔵さんについて|冒険の書/AI時代のアンラーニング
孫泰蔵氏:日経ビジネス電子版より引用

まず、著者の孫泰蔵さんについて。

ご存知の方も多いかと思いますが、あのソフトバンク孫正義さんの弟さんです。

現在、シンガポールに在住し、170社以上に投資している起業家さんです。

中学高校と久留米の進学校に進み、大学では東大へ進学。

いわゆるエリートですね。

そんなバリバリ高学歴の孫泰蔵さんが、改めて学校教育を見つめ直して書いている本が、こちらの『冒険の書/AI時代のアンラーニング』になります。

なぜ学校教育は存在するのか?|冒険の書/AI時代のアンラーニング

冒険の書/AI時代のアンラーニング 要約

『冒険の書/AI時代のアンラーニング』では、学校の起源についても、触れています。

近代までのヨーロッパでは、子どもは7歳8歳になると、“小さい大人”として大人と同じ空間にいるのが当たり前だったようです。

大人と一緒に仕事して、子どもと大人は区別されるものという考えは、そもそもなかったといいます。

それが、近代になると、子どもは保護される対象として、特別に扱われるようになったようです。

つまり、子どもという概念は、『発明された』というわけです。

たしかに、僕らが当たり前に、大人・子ども、と区別していますが、それは僕らが決めているだけですもんね。

これによって、良くも悪くも「大人」「子ども」と区別されるようになりました。

悪い方の側面で見れは、「子ども」は「子ども扱い」されるようになり、できることが制限されてしまったといいます。

例えば、子どもは働くことが制限されてしまっていますよね?

ライフステージの中で、子どもは学ぶもの・大人は働くもの、といったように区別されています。

著者である孫泰蔵さんは、このライフステージという仕切りをとっぱらい、人はいつでも遊びたい時に遊び、働きたい時に働き、学びたい時に学べばいいと考えているようです。

冒険の書/AI時代のアンラーニング 要約

僕個人の感想にはなりますが、以前と比べて著者が理想とする人生の過ごし方は、より実践しやすくなっているように感じます。

例えば、子どもでもメルカリ等で商売できたり、YouTubeに投稿して利益を獲得できるチャンスがあったりします。

また、大人も様々な休職制度を活用して、学び直しがしやすい環境になりつつあると思います。

まだまだ大胆な変革は起こっていませんが、それぞれの人が「やりたい時に」「やりたいことが出来る」環境が整えばいいですね。

能力主義社会(メリトクラシー)の罠|冒険の書/AI時代のアンラーニング

(メリトクラシー)の罠|冒険の書/AI時代のアンラーニング

本書で、一番キーポイントとなるものになります。

突然ですが、みなさんメリトクラシー(meritocracy)という言葉をご存知でしょうか?

「社会における人間の地位は、生まれなどによって決まるのではなく、その人の持つ能力によって決まるべきである」という考え方です。

一見平等で、正しいように見えますが、、、

大きな罠があります。

それが、“能力”という部分。

現代の社会では、この能力こそが、非常に重要なものになっていませんでしょうか?

お金持ちが世の中をブイブイ言わせるように、反対に、「能力持ち」にならなければ、社会から脱落した存在だとみなされてしまいます。

すると大人たちは、子どもを守ろうと、「とにかく、勉強しなさい!」と急きたてられるようになります。

成績が良かったら褒められ、悪かったら、「勉強しなかったお前が悪い」と自業自得のように責められます。

これでは、学校がつまらなくなるのも当然ですよね。

冒険の書/AI時代のアンラーニング 要約

また、能力に関しては、実は非常に運が作用する、とも著者は語っていました。

勉強が「出来る」・「出来ないだけ」をとっても、『運』が大きく左右されると思いませんか?

例えば、親ガチャなどがあります。

勉強する環境がきちんと整った家庭で育った子と、そうでない子では、学力に差があるのは当然ですよね。

社会心理学者の小坂井敏晶氏は、このように示しています。

「学校教育は、格差の原因が偶然で決まるにもかかわらず、平等な教育の名のもとで、子どもたちに順位づけを行い、その順位は自分の努力の結果であることを押し付ける。能力格差はほぼ偶然で決まるにもかかわらず、学校は自己責任論的な格差正当化に大きく寄与してしまっている」

メリトクラシーの問題点|冒険の書/AI時代のアンラーニング

メリトクラシーの問題点|冒険の書/AI時代のアンラーニング

能力主義社会(メリトクラシー)の問題点は、ズバリ自己責任論が強まってしまうことです。

失敗したら、能力のない自分の責任。

だから、一度「自分は役に立たない」と思ってしまうと、一気に躓いてしまいます。

YouTubeの動画の中で、著者は、「日本人はとにかく自信がない」とおっしゃっています。

これは、現代社会が人に自信を失わせる仕組みになっているからだと語っていました。

結論、「能力で頑張れば報われる」というのは、フィクション。

能力主義社会(メリトクラシー)は、みんなを幸せにするどころか、不幸にします。

著者は、このメリトクラシーは、AIが救ってくれると語っています。

なぜなら、AIは能力学習の究極の存在。

AIには人間の労働者は到底敵わないので、人間同士の競争は終了します。

著者は、これによって、「労働」つまり「競争」からも解放されると主張しています。

まとめ|冒険の書/AI時代のアンラーニング

まとめ|冒険の書/AI時代のアンラーニング

まとめになります。

著者は、これからの世の中、どんな力が必要になるかについて、このように言及しています。

それは、『核心を突く良い問いを立てること』

なぜなら、論理的なものは、AIで賄えるからです。

「えっ、でも、良い問いを立てるなんて難しいのでは?」と考える方も多いと思います。

でも、意外とそれはシンプル。

その方法とは『「そもそもなんで?」を付けること』。

例えば、「そもそもなんで差別があるのか?」

こんな問いがあったとして、それをもっともっと深掘りする。

また、「そもそもなんで?」と言った疑問を問い続ける姿勢のことを、タイトルにもなっている“アンラーニング”といいます。

自分が身につけていた常識や価値観を一旦捨て去り、改めて根本から問い直し、新たな学びを取り込むという「学びほぐし」の姿勢です。

この姿勢こそが大事になってきます。

僕自身、価値観に囚われているような気がするし、みなさんもそうではないでしょうか?

大人こそ、学びほぐしが必要なのかもしれませんね。

最後に

冒険の書/AI時代のアンラーニング 要約

今回は、「冒険の書/AI時代のアンラーニング」について、書いてみました。

いかがだったでしょうか?

ちょっと小難しかったかもしれませんね。

テレ東 BizのYouTubeの方では、1時間ほどの動画になりますが、めちゃくちゃ分かりやすくまとめてありますので興味ある方は視聴してみてください。

もし、実際に本を読んでみたいということでしたら、こちらからどうそ。

また、以下の記事では、同じく『教育』について、記事を書いています。

こちらもあわせてご覧ください。

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