こんにちは!今回は第111回目になります!
今回は、「最高のアフタヌーンティーの作り方」という小説について。
みなさん、『最高のアフタヌーンティーの作り方』という小説、ご存知でしょうか?
著者は、古内一絵さん。
こちらの『最高のアフタヌーンティーの作り方』は、ホテルのラウンジを舞台にした小説です。
今回は、こちらの本について、あらすじと感想・レビューを書いていこうと思います。
ネタバレも含みますので、ご注意ください。
それでは、ぜひ最後までご覧ください。
最高のアフタヌーンティーの作り方|あらすじ
主人公は、老舗・桜山ホテルに勤める遠山涼音。
念願かなって、アフタヌーンティーチームへ異動したところから、物語は始まります。
必死に頑張りたい。
そう思って、気合いを入れた初めての企画書は、あっさりシェフ・パティシエの飛鳥井達也に却下されます。
“あれ、もしかしたら、また私、空回りしてる?“
そう思いながら、悩む涼音。
『最高のアフタヌーンティー』は、一体どうしたら、作れるのだろうか。
苦戦しながら、もがきながら、涼音は、自分なりの『最高のアフタヌーンティー』を練り上げていきます。
真っ直ぐに努力する涼音の生き方に、共感できる方も多いのではないでしょうか。
温かな気持ち溢れる、とっても素敵なストーリーです。
最高のアフタヌーンティー|感想・レビュー①
ここからネタバレを含みます。ご注意ください。
僕なりに、この本を解釈すると、テーマは「いい人」なんじゃないかな?と思います。
お人好し。
中国語で、『老好人(ラオハオレン)』というようです。
でも、「いい人」って難しいですよね。
だって、本作でも書いていますが、一つ間違えれば「都合のいい人」や「どうでもいい人」になってしまうのだから。
主人公の涼音は、とても頑張り屋さんです。
そして、いい子。
でも、他の人から、その健全さにつけ込まれたり、時に周りから陰口を言われたり。
この気持ち、とっても僕は分かります。
自分で言うのもなんですが、僕も結構周りから「いい子」と言われることが多いです。
でもね、本当に嬉しくない。
主人公の涼音と同様、別に「いい人」なわけでも、「いい人」になりたいわけでもない。
出来れば、僕だって、ずる賢くて器用に生きたいです。
でも、要領が悪いから、結局、真っ直ぐ生きる他なく生きているわけです。
「あー、利用されてるな」なんて思うことはしばしば。
上司から、ミスをなすり付けられたり。
先輩から、めんどくさい業務を押し付けられたり。
学生時代は、テスト前、友達が勝手に増えてました…!
そして、ノートを貸したお友達の方が点数良かったりすることもあったり。
めちゃくちゃ悔しいわ!
みなさん、こんな経験ありませんか?
最高のアフタヌーンティー|感想・レビュー②
物語で印象的だったシーンがあります。
それが、識字障害のある同僚に、涼音が「障害は隠さない方がいい」と言うシーンです。
対処法を検討できるなら、本人にとってもプラスになるはずだ。という主張からです。
みなさん、どう感じますか?
このお節介、僕はめちゃくちゃ気持ちが分かります。
僕が同じ立場でも、そう言ってしまうだろうな、と思って読んでいました。
物語では、その同僚を怒らせてしまっています。
彼は、以前に識字障害によって差別を受けたので、障害を隠していた部分もあったようです。
なるほど。
涼音にとっては、「配慮」だったのかも知れませんが、彼にとっては「余計なお世話」だった。
他人に関して無関心なら、こんな風にはならないのかもしれません。
でも、優しいから、そう言ってしまう訳です。
そこを含めて気配りが出来たらいいんですけどね。
僕も無遠慮にズカズカと余計なお世話をしていると思います。
ここのシーンを読んで、反省しました。
最後に
今回は、「最高のアフタヌーンティー」について書いてみました。
こちらの小説、人物描写も、物語を華やかにするアフタヌーンティーの描写も、非常に繊細にキレイに描かれています。
とっても素敵な小説です。
ぜひ、一度読んでみてください。
また、以下の記事では、同じ古内一絵さんの小説『マカン・マラン』について、記事を書いています。
ぜひあわせて読んでみてください。
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