こんにちは!今回は第113回目になります!
今回は、鈴木祐さん著『科学的な適職』という本について書きたいと思います。
簡潔に言うと、仕事選びに失敗しないための本です。
転職を考えている人や、仕事に対して悩みがある人は、ぜひ読んでもらいたい本です。
この本では、適職を「あなたの幸福が最大化される仕事」として、定義しています。
そして、この「幸福な仕事選び」に役立つ5ステップを解説しています。
❶幻想から目覚める
❷未来を広げる
❸悪を取り除く
❹歪みに気づく
❺やりがいを再構築する
今回の記事では、この5ステップの中で、❶幻想から目覚める❷未来を広げるについて、簡潔にまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
科学的な適職|ステップ1:幻想から目覚める
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まずは、仕事選びの場面で、誰もがハマりがちな定番のミスを抑えておきましょう。
それがこちらです。
- 好きを仕事にする
- 給料の多さで選ぶ
- 業界や職種で選ぶ
- 仕事の楽さで選ぶ
- 性格テストで選ぶ
- 直感で選ぶ
- 適正にあった仕事を求める
全部一度は聞いたことあるアドバイスですね。
でも、短期的な快楽はあっても、長期的には、失敗する可能性が高いようです。
例えば、「好きを仕事にする」を例にとってみましょう。
オックスフォード大学では、「好きを仕事にした人ほど長続きしない」という研究結果が出ています。
どんな好きな仕事でも、トラブルは付きものです。
そして、好きを仕事にしていた人ほど、「本当はこの仕事に向いてないかも」と疑念に取り憑かれ、結果として、モチベーションダウンにつながり、離職率が高くなります。
逆に、ドライに仕事している人の方が、「仕事なんてこんなもんだろ」と割り切って出来る分、離職率は低いようです。
真の天職は、『なんとなくやってたら楽しくなってきた』から見つかるようです。
仕事への情熱は、自分が注いだリソースの量に比例します。
つまり、情熱は後から付いてくるものになります。
みなさんも、「頑張った分だけ、成果に繋げたい」と思ったことなど、ありませんか?
僕も基本的には、あまり結果に固執しないタイプですが、頑張ったものだけは、結構執着します。
そして、結果を残せなかったら、泣くくらい悔しがります。
話を戻すと、つまり、天職というのは、出会いを待つものではなく、自ら生み出すもののようです。
なので、無理やり、『好きなものを仕事にしなきゃ』と、もはや強迫観念のように、仕事選びをしなくても大丈夫です。
科学的な適職|ステップ2:未来を広げる
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ステップ1では、仕事選びの際に、陥りがちな定番のミスを説明しました。
仕事選びの際は、誰もが視野が狭くなり、それ以外の未来の可能性に頭が行かなくなります。
それを回避するために、発想の幅を広げる必要があります。
ステップ2では、発想の幅を広げる手がかりとして、「仕事の幸福度を決める7つの徳目」をチェックしていきます。
次のようなものです。
❶自由:その仕事に裁量権はあるか?
❷達成:前に進んでいる感覚はあるか?
❸焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
❹明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?
❺多様:作業の内容にバリエーションはあるか?
❻仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
❼貢献:どれだけ世の中に役に立つか?
これらの要素を満たさない仕事は、いくら憧れの職業だろうと、最終的な幸福度は上がらないようです。
逆に、これらの要素が揃った仕事であれば、いくら世間体が悪かろうが、幸福度は上がるようです。
❸の焦点の部分ですが、補足説明させていただきます。
本書では、「性格テスト」は適職探しには向かないとしています。
けれど、唯一役立つとされるのが、「制御焦点」です。
人間のパーソナリティを「攻撃型」と「防御型」の2タイプに分ける考え方です。
早速ですが、みなさん、自分がどちらのタイプかテストしてみてください。
制御焦点テスト
以下の設問に、7点満点で回答してください。
- まったく当てはまらない:1点
- ほとんど当てはまらない:2点
- あまり当てはまらない:3点
- どちらとも言えない:4点
- やや当てはまる:5点
- かなり当てはまる:6点
- 非常に当てはまる:7点
- どうやったら自分の目標や希望を叶えられるか、よく想像する事がある。
- 私はたいてい、将来自分が成し遂げたいことに意識を集中している。
- 私は、自分の理想を最優先し、自分の希望や願い・対しを叶えようと努力するタイプだと思う。
- 私はたいてい、人生において良い成果をあげることに意識を集中している。
- 職場(学校)での私は、仕事(学業)で自分の理想を叶えることを目指している。
- どうやったら良い良い成績を取れるかについて、よく考える。
- 将来どんな人間になりたいかについて、よく考える。
- こうなったらいいなと願っていることがかなう様子を、よく想像する。
- 私はたいてい、悪い出来事を避けることに意識を集中している。
- どうやったら失敗をふせげるかについて、よく考える。
- 自分の責任や役割を果たせないのではないかと、よく心配になる。
- 恐れている悪い出来事が自分にふりかかってくる様子を、よく想像する。
- 目標とする成績を取れないのではないかと、よく心配になる。
- 職場(学校)での私は、仕事(学業)での失敗を避けることを目指している。
- 自分が将来そうなってしまったら嫌だと思う自分像について、よく考えることがある。
- 私にとっては、利益を得ることよりも、損失を避けることの方が大事だ。
それぞれの点数を合計し、より点数が大きかった方が、あなたの属性です。
制御焦点|それぞれの特徴
あなたの属性はどちらでしたでしょうか?
攻撃型と防御型のそれぞれの特徴は以下の通りです。
目標を達成して得られる「利益」に焦点を当てて働くタイプ。
競争に勝つのが好きで、金や名誉などの害的な報酬に強い影響を受ける。
つねに大きな夢を持っており、仕事を効率的に進める意思が強い。
基本的にポジティブだが、そのぶんだけものごとを突きつめて考えず、準備不足のままことを進めようとするのが難点。
作業がうまくいかないと、すぐに気落ちする傾向もある。
コンサルタントアーティスト、テクノロジー系、ソーシャルメディア系、コピーライターなど
目標を「責任」の一種としてとらえ、競争に負けないために働くタイプ。
自分の義務を果たすのが最終的なゴールで、できるだけ安全な場所に身を置こうとする。
失敗を恐れる傾向が強いため、仕事ぶりは正確で注意深く、ゆっくりと着実にものごとを進めていく。
最悪の事態を想定して動く傾向が強く、時間の余裕がない状況ではストレスが激増する。
分析や問題解決力が高い。
事務員、技術者、経理係、データアナリスト、弁護士など
制御焦点|まとめ
焦点タイプによる適職の選び方はこうなります。
攻撃型:進歩や成長を実感しやすい仕事を探す
防御型:安心感と安定感を実感しやすい仕事を探す
「攻撃型」と「防御型」は、生まれ持ったモチベーションの特性のようなので、持ち前の気性に逆らわず、自分にとって自然な仕事選びを考えてみるといいとのことでした。
最後に
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今回は「科学的な適職」について書いてみました。
この本では、この後に、❸悪を取り除く❹歪みに気づく❺やりがいを再構築する、と続いていきます。
ステップ❸の「悪を取り除く」の章も面白く、とても気づきがありますので、ぜひ本を手に取って読んでみてください。
もし、読む時間がとれない…って人は、耳から聴いて学べるAmazonオーディブルとか使ってサクッと通勤中とかにインプットしてみてもいいと思います。
最後に、個人的な話ですが、実は、つい最近、転職しようか悩んでいた時期があります。
結局、転職をしなかったのですが、その時の自分はまさに、「好きを仕事にしてみたい」なんて思っていた時期。
この本を読んでいて、「危ない、危ない、、」と思いました。
よくありがちなミスに陥っていましたね。
転職を考えた話については、以前の記事で書いています。
気になった方は、ぜひあわせて読んでみてください。
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